今日は10月10日は「1010(セントウ)の日」です
大きな湯船でゆったりと心身を休め“裸の付き合い”で心が通い合う交流の場としての銭湯
健康増進につながる入浴
10月10日は、長い間、国民の祝日の一つである「体育の日」として親しまれてきました。これは1964年のこの日、東京オリンピックの開会式が行なわれたことにちなんで、「スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう」ことの趣旨として設けられた祝日です(2000年からは「ハッーピーマンデー制度」の適用により「体育の日」は10月の第2月曜日となっています)。
スポーツで汗をかいたあとに入浴すると、健康増進につながることから、東京都公衆浴場業生活同業組合(東京都浴場組合)が1991年に10月10日を「銭湯の日」に制定しました。「1010」を銭湯と読む語呂合わせも、その日付の由来の一つです。その後、日本記念日協会に申請し、96年に同協会から正式に認定され、全国に広がっていきました。
楽しい数々のイベントが
本年は、1975年12月に東京都浴場組合が設定されて、ちょうど50年の佳節。そこで同組合では「銭湯の日」を記念するタオルを13万本作成し、10日を中心に配布します。
さらに4刷目となる“東京銭湯マップ2007”が完成、1部300円で発売されています。
仏教とともに日本に伝来
銭湯の歴史は古く、6世紀に日本に伝来した仏教の「沐浴」が淵源となっている、といわれています。仏教では沐浴の功徳をとき、汚れを洗うことは、仏に仕える者の大切な仕事と考えられていました。
奈良時代の寺院では伽藍の一つに浴堂を数え、施浴(一般の人の湯を施すること)が盛んに行なわれていました。奈良の社寺には今でも大湯屋や浴堂が残っており、当時の名残をとどめています。
また、鎌倉時代の文献にも、「入浴料」の意味のする「ゆせに(湯銭)」という言葉が登場します。
「銭湯」という名称については、“一銭では入れるから”“洗い場という意味の洗湯から”などの説があるようです。
1614年に刊行された『慶弔見聞録』には、1591ねんに伊勢与市という者が湯屋風呂を建てたとあります。これが、江戸の銭湯についての最初の記録です。
江戸時代には、式亭三馬が『浮世風呂』を著しました。庶民の社交場である銭湯を舞台に、人々の動作や会話を克明に描写、当時の世相を浮き彫りにしています。一読あり!
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